ポールポジションからトップを快走するも、気まぐれな天気に翻弄され、2位表彰台獲得!
公式練習 4/15(土)9:10〜 天候:曇りのち雨 路面:ウェット 気温:14℃ 路面温度:13℃
全8戦で激しいバトルが繰り広げられるスーパーGTに、黒澤治樹監督率いるK2 R&D LEON RACINGは、2年目のコンビとなる蒲生尚弥選手と篠原拓朗選手にLEON PYRAMID AMGを託して臨む。
今年も開幕戦の舞台となったのは、岡山国際サーキットだ。開始直後は路面こそ濡れていたが雨は降っておらず、蒲生選手から連続周回を開始。この後の天候悪化が予報で伝えられていたため、「公式練習が予選の代わりになる可能性もあったので、雨量の少ない時にアタックしました」と蒲生選手。
さっそくトップに立ち、1分37秒852を記録する。それから間もなく雨は降り始め、この間に3番手とはなったが、雨量に合わせたタイヤ選定は順調に進んでいた。
途中、赤旗中断もあり、また雨の勢いが増したため、しばらく走行を控えていたLEON PYRAMID AMGながら、終了間際になって篠原選手で走行を再開。1分41秒296を出すも、雨量の増加で再び赤旗が出され、3周のみの走行となった。
公式予選 4/15(土)Q1/14:00〜 Q2/15:18〜 天候:雨 路面:ウェット 気温:13℃ 路面温度:14℃
公式予選もあいにくの雨模様。気温が低かったことから各セッション、計測は10分から15分に延長された。LEON PYRAMID AMGはQ1をB組で臨んだが、A組は終盤の雨量増が著しく、残り5分の時点で赤旗が出され、終了となったほど。だが、インターバルの間に雨も弱まり、B組では時間いっぱいの走行が許された。
今回のQ1担当は篠原選手。アタックを開始すると、いきなりトップに立ち、そのまま短縮し続けて1分38秒256を最後に絞り出す。「蒲生選手のデータを、穴が開くぐらい見せてもらったおかげです」と篠原選手。
蒲生選手が挑んだQ2では、雨はやんでおり路面状態は著しく向上。アタックを開始すると、1分36秒244をマークしてトップに立ち、その後しばらくは短縮できなかったが、ラストアタックで1分36秒038にまで到達!2番手をコンマ7秒引き離し、蒲生選手にとっては5回目のポールポジション獲得となった。
「今のところ順調です」と黒澤監督。
決勝レース 4/16(日)13:30〜 天候:晴れのち雨、一時曇り 路面:ドライ〜ウェット 気温:19〜11℃ 路面温度:30〜14℃
決勝日、午前のサーキットは、天気も一転して青空が広がるまでに回復。しかし、天気予報が告げるのは午後からの悪化で、誰もがそれを信じたくはなかったはずだ。決勝を前にして行われた20分のウォームアップでは、篠原選手が1分27秒349を記録してトップだっただけに……。今回、黒澤監督がスタート担当に起用したのは篠原選手。
ダッシュも鋭く、1コーナーにトップで飛び込むと、オープニングの1周だけでコンマ8秒のリードを奪い、そのまま逃げ続けていった。だが、6周目あたりから雨が降り出し、これが瞬く間に勢いを増していく。それでもLEON PYRAMID AMGの勢いは衰えることなく、リードは5秒にも広がる。14周目に発生したアクシデントに対し、15周目に出されたFCY(フルコースイエロー)はすぐにSC(セーフティカー)ランに改められる。折しも雨量はさらに増したため、18周目にはピットレーンオープンとなり、チームは迷うことなくピットにマシンを呼び戻し、ウェットタイヤに交換。もちろん篠原選手はトップのままコースに戻り、またもや差を広げていく。
ところが、やがてあたりは明るくなって、雨も上がったことから路面は次第に乾きだす。このタイミングでチームはピットインの指示を出し、蒲生選手へ交代、迅速に作業を行いドライタイヤでコースに戻すもLEON PYRAMID AMGより2周早くピットに入った車両にトップを奪われ、2番手に後退。それでも順調にレースが進んでいれば、逆転の機会も訪れたはず。だが、44周目にアクシデントが発生し、45周目からはFCYが出され、さらに再び雨が降ってきたことからSCにまた切り替えられる。そればかりか、51周目を過ぎて赤旗が。近隣に落雷があって、安全確保のためだった。
レースが再開されると、すぐウェットタイヤに交換するため、蒲生選手はピットイン。2番手のままながら、トップは目の前。だが、SCランはなおも続き、アクシデントがまたしても発生したため、2度目の赤旗中断が。。。
再開されるも天候回復の見込みはないことから、59周目に3度目の赤旗が出され、間もなくレース終了がアナウンスされる。つまり、蒲生選手は手も足も出せずにレースは終わってしまったのだ。
まさに悔しい2位ながら、LEON PYRAMID AMGは3年連続で、開幕戦の表彰台に上がることともなった。
シリーズ第2戦は5月3〜4日に、チームのホームコースである富士スピードウェイで開催される。今季初の450kmレースで、今度こそ今季初優勝を目指す。
決勝を終えて
黒澤治樹監督
イギリスではよく言いますが、『This is Race』ですよね。やはりレースは速いだけでは勝てないし、運も必要です。その時どきのタイミングもあるし、今回のレースはそういうレースでした。また新たな勉強もできました。2位でポイントが獲れたのはいいことだし、富士もチャンスがあると思うので、これからも頑張ります。みんな、頑張ってくれました
蒲生尚弥選手
しょうがないですし、難しいレースを2位でしっかりと終えられて良かったです。また頑張ります。本当に難しいレースだったので、無事に終われた、それに尽きると思います
篠原拓朗選手
ミスなく無事に終われて、2位になれたのはうれしいですが、ドライでもウェットでも、すごく車の調子も良くて、タイヤも良くて、非常にいいペースで走れていただけに悔しさも大きいです。。。この悔しさをバネに、次も頑張ります