ポール・トゥ・ウィン目指し激走するも、まさかのトラブル。。。
公式練習 8/6(土)9:00〜 天候:曇り 路面:ドライ 気温:22℃ 路面温度:26℃
シーズン中、最も長い2ヶ月ものインターバルを経て、 開催されたSUPER GTの第4戦。黒澤治樹監督率いる、K2 R&D LEON RACINGは開幕戦以降入賞できずにいるが、 サクセスウエイトが33kgに留まっているのは、 ライバルが99kgにも達している現状において、 最大の武器になると前向きにとらえ、 今季2度目の舞台となる富士スピードウェイに乗り込んでいた。 未明の雨、早朝までの霧で路面が濡らされ、 メニューを変更して臨んだ公式練習では、 セットアップやタイヤ選択は路面が完全に乾いた後から行い、 また、持ち込みの状態から手をほとんどつけずに済んだことから、 理想的に進んでいった。開始からほぼ1時間を経過したところで、 蒲生選手の記した1分37秒101はセッションの2番手にも相当 。後半、 FCYテストや久しぶりの復活のサーキットサファリは篠原選手が 担当、ユーズドタイヤでも1分37秒831を記録し、 かつ普段以上にマイレージを稼いで、「 いい形で公式練習を終えることができました」と篠原選手。
公式予選 8/6(土)Q1/15:18〜 Q2/15:53〜 天候:晴れ 路面:ドライ 気温:21℃ 路面温度:28℃
連日のように続く猛暑から、 公式練習に続いて解放された予選において、 黒澤監督はQ1担当に篠原選手を起用。 チーム加入から4戦目となり、マシン習熟も進み、 成長ぶりが著しいことから、大事な局面を任せても大丈夫、 という判断でもあった。ウォームアップを慎重に行い、 篠原選手は計測4周目からのアタックで1分37秒964を記録し 、チェッカーが振られた次の周には、 1分36秒746にまで短縮を果たし、 B組4番手でQ1を難なく突破した。 続いてQ2に挑んだ蒲生選手は、 篠原選手からのフィードバックにより、 計測3周目からのアタックに。 まずは1分36秒307をマークして、 その時点でも2番手につけ、 そしてラストアタックにおいて1分35秒550まで短縮を果たし てトップに浮上!チームにとって2020年の第1戦・ 富士以来となる、ポールポジションを獲得。 「本当にチーム、チームメイトに感謝です。このままの勢いで、 決勝もミスなく走りたいと思います」と蒲生選手。
決勝レース 8/7(日)14:00〜 天候:晴れ 路面:ドライ 気温:27℃ 路面温度:31℃
今回の決勝は、100周にも及ぶ長丁場ということもあって、 レース中に2度の給油だけが義務づけられた。一方、 制約のないドライバー交代やタイヤ交換に対して、 どう作戦を駆使するか。このあたりは、 まさに黒澤監督にとって腕の見せどころとなるはずだった。 それまでどんよりしていた天気は、 決勝レースの直前になって激変した。 まずコースイン直前に雨が強く降って、 路面を瞬く間に濡らしてしまったのだ。 メカニックはウェットタイヤをグリッドに持ち込むも、 交換するまでにはいたらず。というのも、 すぐに雨はやんだからだ。そればかりか、 最終コーナーの向こうに雲の切れ間が見え始め、 また久々に行われた静岡県警のパレードランが始まると、 強い日差しが注ぐようになる。気温も27度、 路面温度にいたっては、ついに30度を超えるまでに上昇。また、 いったんコースが濡れたことを考慮し、 エキストラフォーメイションラップが追加されたことで、 レースは1周減の99周に改められた。 スタートを担当した蒲生選手は、 グリーンシグナルの点灯と同時に鋭いダッシュを決め、 1コーナーにはトップで進入。そしてオープニングの1周だけで、 2番手を1秒近く引き離したのだ。 そのまま蒲生選手は逃げ続け、 ちょうど10周目には10秒のマージンを作り上げた。しかし、 そのまま快進撃が続いてほしいという願いは天に届かず。突然、 18周目に右フロントから白煙が上がり、緊急ピットイン。 ホイールが脱落しかけており、瞬時の蒲生選手の判断、 対応は適切だった。だが、 単純に修復すれば対処できるトラブルではなくガレージにマシンは 入れられ、黒澤監督は断腸の思いでリタイアの判断を下した。 次回のレースは8月27〜28日に鈴鹿サーキットで開催され、 引き続き450kmレースとして競われる。 今回見せた速さを引き続き発揮できれば、 きっと逆襲を果たしてくれるはずだ。 絶対にこのままでは終われない。
決勝を終えて
黒澤治樹監督 トラブルが出るまでは、車も、タイヤも、 ドライバーもすべて完璧でした。何かしらの理由で、右の前のナットがカムオフしてしまい……。 今までそのようなトラブルはなかったので、 今のところ原因が分からないです。 仮に入力が大きくなったからとするなら、 富士の場合は負担がかかるのは左側なのに、逆の右側でしょう? 足回りが原因だとか、振動が出ていたようではないので、 今後も起きる可能性もあるわけですし、不安です
蒲生尚弥選手 トラブルは突然、来ました。。。 それまでペースも良かったのですが、 結果があのようになってしまった以上、 本当に仕方がないとしか言いようがないですね。 次の鈴鹿ではまたウエイトの軽い状態で行けるので、 少しでもいい結果を出せるように頑張ります
篠原拓朗選手 予選では本当に調子が良かったですし、 決勝もトラブルが出るまでは、 かなりのハイペースで蒲生選手の完璧なレース運びで、 優勝も期待できると思っていたので……。 まさかこんな結果になるとは思いませんでした。次の鈴鹿でも車の調子がいいのは間違いありませんし、 チームが原因を解明して対策してくださるでしょうから、 しっかり前を向いて挑みたいと思います