2019 SUPER GT Round.3 鈴鹿レースリポート

裏目に出てしまった積極策。挽回するもノーポイントで終える。

公式練習 5/25(土)8:50~ 天候:晴れ 路面:ドライ 気温:25℃ 路面温度:31℃

スーパーGT第3戦の舞台は、三重県にある鈴鹿サーキット、2017年に、黒澤治樹選手と蒲生尚弥選手が自ら優勝を飾っているが、あの頃は1000kmレースで、戦術の妙が光った面があった。
昨年からレース距離が短くなり、苦戦は承知の上ながら、だからこそ入念なセットアップを施し、レースに臨んだ。持ち込みのセットに大きな問題がなかったのは、今回も公式練習でクラス最多となる、35周もの周回が果たせたことで明らかだ。

公式練習では、5月とは思えぬ猛暑に見舞われ、やや想定外の温度域に達していたこともあり、普段以上に入念にタイヤの選定が行われた。
そんな状況においても、セッション序盤を担当した黒澤選手は1分59秒630を記し、中盤からの走行担当で、締めを任された蒲生選手は1分59秒370をマーク。
12番手につけて、上々の手応えをつかんだところで公式練習を終えた。

公式予選 5/25(土)Q1/14:40~ Q2/15:25~ 天候:晴れ 路面:ドライ 気温:31℃ 路面温度:48℃

公式予選のQ1は、開幕戦以来となる黒澤選手が担当。
公式練習の温度も想定外だったが、予選はそれ以上。路面温度はほぼ50度と、もはや真夏である。

開始と共にコースインし、タイヤに熱を入れ、いざアタック開始というところで黒澤選手は目を疑った。遅れてコースインした車両がレコードラインを、しかもスローペースで走っているではないか!
やむなくアタックを1周遅らせることとした黒澤選手は、次の周で1分59秒695をマークするも、タイヤはすでにピークを過ぎており、その時点での順位は15番手に。
引き続きアタックを試みるも、ヘアピンでクラッシュがあり赤旗で計測中断。

残り4分間で再開とあってピットでステイしたものの、予想外にタイムアップした車両は多くLEON PYRAMID AMGはQ1突破ならず、22番手という結果に終わった。

決勝レース 5/26(日)14:30~ 天候:晴れ/くもり 路面:ドライ 気温:29℃ 路面温度:42℃

今年ここまでの2戦は、いずれも悪天候のためSC(セーフティカー)スタートとなり、しかも赤旗中断もあったが今回はようやくドライコンディションでの戦いとなった。
だが、決勝前のウォームアップ走行で、LEON PYRAMID AMGにトラブルが発生。黒澤選手から代わって間もない蒲生選手が、デグナー先の立体交差下で止まっていたのだ。右フロントのホイールナットが緩んでおり、タイヤが脱落せずに済んだのは不幸中の幸いというか蒲生選手の機転によるものだった。
マシンにはダメージはなく、ピットに戻されたが、ピットスタートを余儀なくされることに。しかし、チームは諦めず、次の一手を講じる。

上空には薄雲もかかって温度が下がるなど、コンディションにも変化があったことから異なるタイプのタイヤに交換することに。
スタート担当の黒澤選手は1周目を終えた段階で、トップからほぼ30秒の遅れを取るも、ペースは上位と比べても遜色なし。わずか9周で順位を上げるなど、諦めずに自分のペースで周回を重ねていく。
そんな中、130RでGT500車両のクラッシュがあり、SCが導入される。

レースはちょうど1/3を経過していたことから、LEON PYRAMID AMGはその直前、15周目にピットイン。規定により他のクルマはSCラン中にはピットに入れないので、絶好のチャンス!かと思われた。
だが、ほんの少しだけタイミングが悪かった。コースに戻った蒲生選手は、トップが見える位置での周回遅れとなってしまい、これで完全に勝負権を失ってしまう。それでも蒲生選手もまた、諦めずに周回を重ね、その間に何度もオーバーテイクし続けて14位でゴールすることとなった。

レースを落とさないことをモットーに、重ねてきた2017年の最終戦以来の連続入賞は11戦で途絶えてしまったが、後半戦の巻き返しに向けて気持ちを引き締めるには、無念ではあるが新たなターニングポイントにもなるレースとなった。

決勝を終えて

溝田監督 ・・・
予選・W-up・決勝全てで、不運・ミスが起こってしまいました。1つのミスで、ポジションを落とす今のGTで、これだけ続けばチャンスなど、ありません。「膿を出し切った」と思い、次戦以降に繋げタイです。

黒澤選手 ・・・
レース前にトラブルがあって、良かれと思っていたことがすべて裏目に出てしまいました。ピットのタイミングも良かったと思っていたら、周回遅れになってしまったので……。
同一周回に収められていたら、最終的にすごくいいところに行けたと思うので残念です。気合いを入れ直して、次のレースに臨みます。

蒲生選手 ・・・
ペースも良かったので、普通に走れていれば、結果も残せたと思いますが、しょうがないです。また次、頑張ります。

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