2023 SUPER GT Round.3 鈴鹿 レースリポート

72kgのサクセスウェイト、苦にせず6列目から決勝に。赤旗終了にならなければ……

公式練習 6/3(土)9:10〜 天候:晴れ 路面:ドライ 気温:23℃ 路面温度:26

SUPER GTに黒澤治樹監督率いるK2 R&D LEON RACINGは、昨年に続き蒲生尚弥選手と篠原拓朗選手にLEON PYRAMID AMGを託して臨む。第3戦の舞台は鈴鹿サーキット。開幕戦の岡山国際サーキットでは2位、第2戦の富士スピードウェイでは4位と、連続して好結果を残したことで、ランキングトップに立つこととはなったが、その一方でサクセスウェイトは72kgにも達していた。加えて、鈴鹿は相性がいいとは言い難いサーキットだった。悪しきジンクスを崩すため、練りに練った持ち込みセットが今回もしっかりマッチ。序盤のうちに蒲生選手が158853をマークし、続いて走行した篠原選手も159783を記す。その後、篠原選手によってロングランも実施され、21秒台を連発、公式練習を早々に終えた。

結果は20番手ながら、「つらい戦いになるのは仕方ないけれど、1ポイントでも稼げれば」と黒澤監督は決勝に向けて意欲を語った。

公式予選 6/3(土)Q1/15:25〜 Q2/16:18〜 天候:晴れ 路面:ドライ 気温:25℃ 路面温度:40

サポートレースで赤旗が相次ぎ、20分遅れで開始された予選。黒澤監督は「拓朗の若さと、身についてきた速さに賭けてみたくなった」と、あえてQ1アタッカーに篠原選手を起用。

これが的中し、入念にウォームアップを行った後、ワンアタックで1分58秒037を叩き出す。8番手と、ギリギリではあったものの、Q1突破に成功する。こうなれば、蒲生選手がより奮起。1分57秒223にまでタイムを絞り出し、12番手につけることに。
LEON PYRAMID AMGは、決勝レースを6列目のグリッドからスタートする。「Q1を突破できるとは、あまり思っていなかったので(苦笑)。いや、本当に拓朗がいい走りをしてくれて、Q2も自分のベストを出せたと思うので、いい予選だったと思います」と蒲生選手。

そして黒澤監督も「メルセデスの信頼性、ブリヂストンの耐久性といった、いいところを活かしていけば、きっといいところに行けると思います」と。

決勝レース 6/4(日)13:30〜 天候:晴れ 路面:ドライ 気温:30℃ 路面温度:47


これまで鈴鹿では、特に予選で下位に沈むことが多かったとはいえ、そのほとんどが決勝で順位を上げてきた。つまり、チームには順位を下げない自信もあった。さらにドラマチックな展開になりやすいコースである。何か起こった時の対応が的確であれば、より順位を上げられる可能性もあった。今回も黒澤監督が、スタート担当に起用したのは蒲生選手。さすがにサクセスウェイト72kgは、スタート直後のポジションアップを許してくれなかったものの、そこは450kmの長丁場。それより前を行くライバルから、大きく離されないことが重要である。そんなミッションをしっかり蒲生選手は実行しながら、周回を重ねていく。

7周目からFCY(フルコースイエロー)が出され、すぐにSC(セーフティカー)の先導に切り替えられたのは、タイヤを脱落させてコース脇に止まった車両があったためだ。10周目からピットレーンオープンとなり、このタイミングを逃す手はないと黒澤監督は判断。LEON PYRAMID AMGをピットに呼び込み、タイヤを交換する。次の周にはSCランも終了したため、再びピットに呼び込んで給油を行い、ロスを最小限に。

その間にいったん順位は落としたものの、フレッシュタイヤの効果もあって、徐々に順位を戻してポイント圏内にも入ってきた。ライバルよりも最後のピットストップをやや遅らせていたこともあり、41周目にはトップにも浮上し、43周目に篠原選手に交代。だが、前を行くライバルは依然として有視界であり、またこの後にピットストップを行う車両があるたび、LEON PYRAMID AMGは順位を上げていく。50周目には篠原選手がコース上でのオーバーテイクも果たし、13番手に上がってポイント獲得にもあとわずか。ところが、それから間もなく130Rの立ち上がりで多重クラッシュが発生!即座に赤旗が出されることに。ドライバーが大事に至らなかったのは不幸中の幸いながら、レースの終了が決定……。期待された終盤の巻き返しもままならぬまま、最終的に12位という結果だけが残された


シリーズ第4戦は856日に、富士スピードウェイで開催。目標とするポイント獲得がかなわなかったため、ランキングトップは逸したものの、トップとの差はごくわずか。チームの経験、叡智を最大限に活用して、リベンジを誓う。


決勝を終えて

黒澤治樹監督

1点でも獲ろうというのが目標だったので、その目標が達成できず残念です。序盤のSCの時、ピットレーンオープンになって、そこで給油してしまうと義務の1回にならないので、タイヤ交換だけ行って、SC明けに給油を行ったのは、何か起こることを見越して積極的に行ったつもりでした。鈴鹿はなかなか抜けないコースで、相手のタイヤがタレて落ちてきた時にチャンスが訪れることを期待しましたが、その前に終わってしまい……。次の富士で、必ず巻き返します

蒲生尚弥選手

途中まで良かったと思います。接触もなく、無事に終われたので、とりあえず良かったのではないでしょうか。ペースもそれほど悪くなかったので、次につながるレースだったと思います

篠原拓朗選手

すごいクラッシュでした、、、、、ドライバーが無事でよかったです。最後までレースができなかったのは残念ですが、車は問題なく、作戦面を含めて、決して悪い進め方ではなかったと思います。また次、いいレースができるように頑張ります

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