2023 SUPER GT 富士公式テスト リポート#Day1


SUPER GTの第2回公式テストが行われ、黒澤治樹監督率いるK2 R&D LEON RACINGは、万全の構えで富士スピードウェイに乗り込んだ。あいにくの雨模様とあって、蒲生尚弥選手だけがごく少ない周回を走るに留まったが、しっかりトップタイムを連発し、最高の立ち上がりとなった。
このところ全国的に好天が続いて暖かく、本格的な春の到来も感じさせたが、金曜日の午後から降り出した雨によって、土曜日の富士スピードウェイは路面が濡れたまま。10時からスタートしたセッション1において、最初にLEON PYRAMID AMGのステアリングを握ったのは蒲生選手。すぐにピットを離れるも、予想以上に雨足が強く、1周だけでピットに戻ってステイとなった。
再びコースインしたのはほぼ1時間経過後。わずか3周の計測ながら1分48秒912を記録してトップに躍り出る。その後も、それから約30分後に再びコースイン。やはり3周だけの計測となったが、1分48秒560、1分47秒734と、好タイムを連発してトップを譲らず。
この後に行われたFCYテストでは、若干のコンディション向上もあり、蒲生選手は1分46秒463にまで短縮を果たして、やはりトップを死守。最高の状態でテスト最初のセッションを終えることになった。

「ウェットタイヤの確認をして、今のコンディションにはとても合っていましたね。車も乗りやすいですし、今日の気温と雨量には選んだタイヤが良かった、という感じです。この後も事故のないように確実にやります」(蒲生尚弥選手)

「今のセッション、僕は走りませんでしたが、調子は良さそうです。午後からは僕が乗ることになりそうなので、しっかり走り込みたいと思います。」(篠原拓朗選手)

「雨量が多い時に、今リスクを背負って走る必要はないので、危ない時は走らせないよう指示しました。雨量の少ない時に出しただけです。今のところいい感じです。」(黒澤治樹監督)

昼過ぎから雨もやんで、初日午後のセッション2は開始時には小雨が舞うも、徐々に路面が乾いていった。最後の方にはドライタイヤが使えるかも……との期待とは裏腹に、再び雨が降り始め、前半に出されたタイムは後半に更新ならず。しかし、異なるウェットコンディションでデータを蓄積できたこともあり、11番手ながらも黒澤治樹監督は、確かな手応えをつかんでいた。
セッション1は絶えず雨で路面が濡らされたが、その後にやんで14時からのセッション2は、徐々に乾いていくこととなった。序盤は蒲生選手からウェットタイヤ、ウェットセットが試され、計測4周目にはセッション1で記録されたタイムを早くも上回る。やがて1分46秒061にまで短縮し、その後2回のピットを挟み、30分経過後から篠原選手がLEON PYRAMID AMGに乗り込んだ。
コンディションの向上もあって篠原選手は1分45秒924をマークし、よりタイムを縮めること、さらにはドライタイヤの装着も可能になることが期待されたが、折り返しを過ぎてしばらくすると、また雨が降り始めてしまう。篠原選手は4回のピットを挟んで1時間30分、たっぷり走り込み、ことストレートで再び水飛沫が上がるようになってからは、ほとんどの周で雨量の変化に応じた最速ラップを刻み続けていた。
ふたりで重ねた周回数は57周。これはGT500クラスを含めた、セッション2における最多でもあった。

「午後からは雨量も減ってきたので、またタイヤテストを行なって30分位走ってから、篠原選手と代わりました。雨量によってタイヤメーカーごとの不得意が、よく分かったと思うので、そういうのを参考としつつ、また明日も頑張ります」(蒲生尚弥選手)

「雨量が少ない時は、他の車が速いと感じましたが、多い時の手応えは悪くないと思います。もう少し僕がいろいろなコンディションに合わせ込んでいかないといけないと思いました。最後、ドライタイヤが履けるまでになれば良かったんですけど、仕方ないですね」(篠原拓朗選手)

「今のセッションで雨量の少ないウェットコンディションと、午前中に雨量の多いウェットコンディション、両方確認できたので、それぞれ良かったと思います。特に午後は、いろいろ振ってみて得られたことも多かったです。明日も雨らしいので、雨のレースに向けて、データを積み重ねていきます」(黒澤治樹監督)

 

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