2020 SUPER GT Round.6 鈴鹿 レースリポート

苦手な鈴鹿でハンデに苦しむも、しぶとく粘って貴重な1ポイント獲得!

公式練習 10/24(土)9:20〜 天候:晴れ 路面:ドライ 気温:20℃ 路面温度:28℃

第4戦・もてぎで優勝、そして前回の富士ではウエイトハンデの上限、100kgに達してなお、3位入賞を果たし、待望のランキングトップにも躍り出たLEON PYRAMID AMG。シリーズ第6戦の舞台は鈴鹿サーキット、引き続きの快進撃が期待された。だが、フルブレーキングを要するセクションの少なさは、マシンそのものの持ち味を封じこんでしまう。
そんな苦戦は覚悟の戦いの中で、公式練習ではピットストップの時間、回数は必然的に普段より多くなっていた。最初にコースに臨んだのは蒲生尚弥選手で、序盤にまずは2分0秒030をマーク。1時間経過を間近にしたところで赤旗が出され、再開後は菅波冬悟選手が走行する。そして、ラスト10分のGT300単独走行において1分59秒641を記録し、25番手で公式練習を終えた。
「やはり鈴鹿では、よけい重さが影響してきますよね。厳しい戦いになるとは思います。考えられることをやりつつ、じわじわ上げていくレースができるよう頑張ります」と黒澤治樹監督。

公式予選 10/24(土)Q1/14:00〜 Q2/14:53〜 天候:晴れ 路面:ドライ 気温:20℃ 路面温度:28℃

2組に分けられた予選Q1に、LEON PYRAMID AMGはA組での出走となった。今回も黒澤監督はQ1担当に蒲生選手を起用。わずか10分間の短い計測時間、そして低めの温度下ではアタックのチャンスは1回きりとなるのは明らかだった。
ここで「ベストは尽くしたつもりです」と蒲生選手。だが、果敢にコースを攻め立てた結果、公式練習より1秒3も短縮を果たす、1分58秒322をマークしたにも関わらず、トップのタイムは1分56秒台。そのため、13番手に留まり、Q1突破ならず。決勝レースには25番手から臨むこととなった。
「つらい戦いになると思っていましたが、予想以上です。ブレーキングの少ない鈴鹿ではメルセデスのいい特性を出しきれない。もちろん、自分たちができる限りのことをしなければなりません。その中でもチャンピオンシップを考えたら、1点でも2点でも獲って帰り、一生懸命努力して、ミスなく戦っていきたいと思います」と黒澤監督。

決勝レース 10/25(日)13:00〜 天候:晴れ 路面:ドライ 気温:20℃ 路面温度:32℃

前回に引き続き有観客試合となった決勝レースに、黒澤監督は今回もスタート担当として、菅波冬悟選手を起用。まずはポジションキープからレースを開始したLEON PYRAMID AMGは、2周目のシケインで発生したアクシデントに乗じ、ひとつポジションを上げる。さらに4周目には先行する車両の脱落によって、23番手につけることとなる。9周目にはペナルティを受けた車両の後退により、22番手に浮上。

そして16周目、黒澤監督は大英断を下す。ミニマムの周回でLEON PYRAMID AMGをピットに呼び戻し、菅波選手から蒲生選手への交代と併せ、タイヤ交換。ロスを最小限としたことで、それまで前を走っていた車両、数台の前に出ることに成功する。

さらに、それから5周後にS字でコースアウトしていた車両があったことから、セーフティカー(SC)が導入される。これこそ、まさに願っていたとおりの展開だ。SCラン中にはピットに戻れず、またリスタート後にドライバー交代を行なったチームが順位を落とす中、LEON PYRAMID AMGは8番手にまで順位を上げていた!それでもスピードに対しての改善がはかられたわけではない。依然として厳しい状態は続いたが、必死に堪え続けた蒲生選手。40周目と42周目に、背後につかれた車両の先行を許したものの、なんとかポイント圏内に留まり続け、10位でゴールしてポイントを獲得。

苦しんで、苦しみ抜いた上で得られた1ポイントは、最後に大きな影響を及ぼすはずだ。もちろん、ランキングのトップを死守して、残り2戦に構えることとなった。



決勝を終えて

黒澤治樹監督・・・

「まさに予想した通りの展開になったというか、SCが入るとどうにもならなくなってしまうので、ミニマムの周回で早めに入れました。ブリヂストンさんが良いタイヤを持ち込んでくれたので、2本だけ交換し、蒲生選手がきっちり走ってくれたのは、さすがでした。本当にこれだけきついレースで、「諦めずにポイントを獲ろう」とスタート前にミーティングを行い、みんながそういう気持ちでやってくれたおかげです。チャンピオンシップを戦う上で、ミスなく戦わなければならないので、何が必要か自問自答して戦いたいと思います」

蒲生尚弥選手・・・

「今回が1番しんどいレースだと思うので、ここをうまくしのげてよかったです。展開に恵まれました。SCのタイミングで得られた結果なのですが、今回はいい方向に行きました。ただ、今後は悪い方向に行ってしまう可能性もあるので、一層気を引き締めて、ラスト2戦のレースを戦いたいと思います」

菅波冬悟選手・・・

「スピードが飛躍的に上がる対策はないですが、チャンスがこちらに来た時に、取りこぼさないような準備はしっかり行いレースに臨もうという話をしていたことが、そのまま活きたと思います。正直、ポイントを獲れるような状況ではなかったと思いますが、その中でこの1ポイントというのは大きいと思います。残り2戦、確実にチャンピオンを獲りに行けるよう、しっかりレースをしていきたいと思います」

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